休日はゆったり名古屋さんぽ
こんにちは。実はこのわたくし、この春から大学進学のため名古屋に引っ越しました(地元は過去の旅行からある程度予想がつくかもしれませんが、滋賀です)。そんな中やってきた大型連休。というわけで、名古屋市内を便利な「ドニチエコきっぷ」を使って冒険してみました。
武将のふるさと、中川・中村
ということで、今回使っていくのがこちらの「ドニチエコきっぷ」。土日祝と毎月8日に利用可能な、たった620円で名古屋市交通局の地下鉄・市バスが1日乗り放題となるものです。ちなみに毎日利用可能な“市バス”の1日乗車券と同額だったりします。
こちらを片手に旅していきます。
今回は名古屋からまず東山線に乗って西へ進んでいこうと思います。
最初に降り立ったのは東山線の西の終点、中川区にある高畑駅です。このまますぐ引き返してもよいのですが、せっかくなので辺りをちょっと歩いてみることにしました。
歩いて5分くらいのところに、あおなみ線こと名古屋臨海高速鉄道西名古屋港線の荒子駅があります。駅前のロータリーに、なんだかカッコいい銅像がありますね。
あおなみ線の旅客化は2004年と、比較的最近。
なんでも、ここ荒子は前田利家という戦国武将のゆかりの地だそうです。利家は「加賀百万石の祖」とも称され、生まれが荒子観音みたいです。こんなところに加賀との繋がりがあるとはびっくり。石川県民は荒子に行っておきましょう(?)
荒子観音の正面の門。
つづいては中村区の中村公園駅。駅の出口がある中村公園前交差点から中村公園までは、まっすぐ豊國参道でつながっています。公園内に豊国神社がおかれており、ここでは豊臣秀吉と加藤清正が祭られています。歴史が苦手だった私でも豊臣秀吉くらいは知っています…なんとか。
豊国神社前。
ただこちらは先ほどの荒子観音とは少し様子が異なりまして、秀吉の生誕が中村なので、ここに秀吉を祭る神社を建てようということで当時の県令(今でいう県知事的な人)を中心に、明治中期の明治18年に創建されたようです。
昭和初期は塔の上にラジオを置いてみんなで聞いてたらしい。
中村公園駅の真上にでっかい鳥居がある。
不思議な乗りものが走る街
伏見駅で東山線から鶴舞線に乗り換えまして、次は西区の上小田井駅へ。鶴舞線は両端で名鉄に乗り入れているため、車両もよく真っ赤な名鉄車がやってきます。今回もそうでした。
上小田井駅を降りてしばらく歩くと、明らかに異彩を放つでっかいコンクリートの骨組みが見えてきます。こちらはJR東海交通事業城北線の小田井駅。これでも(城北線から一方的に)乗換駅と案内されています。いやいや無理があるでしょうよ。というかこんなに図体はでっかいのに、これが駅であると示しているのは小さな看板だけです。手元に地図がなかったら絶対に気が付かない自信がある。
これでも名古屋市内を走る立派な鉄道…。
ほかにも中小田井駅方面や庄内緑地あたりをテクテクとしまして、庄内緑地公園駅からまた鶴舞線に乗っていきます。
浅間町駅で降りて、都市高速のかっこいい高架を見ながら歩いていくと、名古屋城のお堀に行き着きます。このお堀なんですが、実は鉄道の廃線跡なんです。
というのも、現在は栄町に乗り入れる名鉄瀬戸線ですが、かつては東大手駅付近からそのままお堀を伝い、堀川駅を終点としていました。この区間は「お堀電車」と呼ばれ、いかんせん幅が限られるものですから単複線(ガントレット)という、複線の一部を重ならせた形状が使われたことでも有名だったそうです。
かつて「堀川駅」があった場所。
名古屋城駅で降りました。近くにはもちろん名古屋城があるのですが、この辺りは受験が終わった帰りに立ち寄っていたので、立派な県庁と市役所を見つつバスに乗り換えていきたいと思います。
いずれも1930年代に建てられたものをそのまま使い続けています。
バスといってもここのバスは一味違う、「基幹バス」なるものです。要は軌道のない路面電車みたいなもので、停留場の間隔が一般の路線バスよりも長くなっています。とはいえ停留場が交差点の真ん中にある以外は普通の路線バスと思って問題ないと思います。
名鉄バスも乗り入れています。
谷口で降りましたが、基幹バスが通る道路の信号制御は、基本的に直進・左折と右折が分けられているようで、タイミングが悪いとびっくりするほど待たされます。私はタイミングが悪かった側の人間。ここには名古屋市で最初の浄水場、鍋屋上野浄水場があり、上水道の歴史が感じられるようになっています。
実際に使われてたらしいポンプ。
お昼は砂田橋のコメダで。1品で十分お腹いっぱいになりますね。
カツパン。おいしい。
大曽根駅からは「ゆとりーとライン」に乗っていきます。日本でここにしかない「ガイドウェイバス」となっていまして、バスが軌道の上を走っております。
法律上は路面電車と同じ軌道法の適用対象。
この日はかなり混んでいたのですが、皆さんナゴヤドーム前矢田で降りていかれました。たぶんスポーツの試合があったんだと思います。なんのスポーツかは知らないですが。
この高架区間では、鉄道同様に制限速度や駅進入等の歓呼がなされていました。信号のない高架上を快適に走り抜けていきます。
急カーブだってなんのその。
琵琶湖線…じゃないほうの「守山駅」。
あっという間に高架区間の終点・小幡緑地に着いてしまいました。高架はここまでですが、バスは引き続き道路の上を走っていきます。
バスが軌道から道路走行に変わるところを見忘れてしまった。
ここからはしばらく歩きまして、白沢渓谷というところに行きました。非常に交通アクセスのよい住宅街のど真ん中なんですが、なんと滝が現れます。数百円で滝の見える沢に行けてしまうのはすごいですね。
ところで、ここでひとつ困りごとが。次の目的地を目指すため、守山区を脱したいのですが、ゆとりーとラインの高架区間にドニチエコきっぷは適用できません。地下鉄も通っていないので市バスに乗りたいのですが、この本数がそれほど多くなく、下手すれば30分はここに留まることになる可能性が出てきました。まあそれでもいいにはいいのですが。結局、とりあえずしばらく歩くことにしました。
すると、交差点で止まっているバスの行き先に、「上飯田」の文字が。どうやら運よく(?)遅れていたようです。というわけで、すぐさまそのバスに乗り込みました。
ゆったりとバスに乗って、上飯田バスターミナルに到着。ここからは、日本一短い地下鉄の路線「上飯田線」に乗っていきます。
上飯田線は、ここ上飯田駅から名城線との接続駅・平安通駅までを結ぶ、全長僅か0.8㎞の路線です。とはいえ、ほとんどの列車が上飯田から先名鉄小牧線に乗り入れていくため、乗っていて日本最短を感じることはまあないです。
やってきた列車、座席はなんと転換クロスシート。小牧線での走行を考えた結果、上飯田線を走る車両にはすべて転換クロスシートが配置されているため、上飯田線は日本一贅沢な座席設備の地下鉄路線と言えるかもしれません。
かつての宿場町、熱田
電車を乗り継いで、熱田神宮西駅へ。ここで降りたからには、もちろん熱田神宮に参拝していきます。熱田神宮には三種の神器の一つ、草薙剣が祀られているそうです。境内は厳かな雰囲気に包まれており、ここが特別な場所であるというのを感じさせられました。
その足で「七里の渡し」の名古屋側の玄関口へとやってきました。七里の渡しというのは、東海道の尾張と伊勢を結ぶ区間を担った航路のことでして、名古屋側は宮宿と呼ばれていました。そして海を渡った反対側は桑名宿でして、こちらは過去に訪れたことがあります(現時点で記事にはなっていませんが…)。
現代は高規格な道路たちが意志を受け継ぎます。
今でこそ周囲の埋立もなされ、小さな川の船着き場のような様相ですが、昭和時代に復元された常夜灯や鐘があるのを見ると、当時交通の要衝として大いに栄えていたことが実感できます。
松尾芭蕉、シーボルトの名が挙がる説明板。
この後は名古屋港のポートビルに行こうと思っていたのですが、かなり歩いてもう足が限界なのと、小雨であまり景色も期待できないだろうということで、また機会があれば…ということにしてそのまま帰ることにしました。
今回、ドニチエコきっぷを使った名古屋さんぽ、名古屋にはこんな一面があるんだというのを知ることができて非常に良い休日となりました。皆さんも身近な街で旅をしてみてはいかがでしょうか。意外な発見があるかもですよ。